画家になりすました若武者はまんまと大将を騙して菖蒲に会うことに成功した。相変わらず大将がそばについているが、肖像画を描くと称して菖蒲との会話を楽しむ。そこに坂東武者に成りすました太郎冠者がやってきて大将に相談事を話し始めた。その隙を見て若武者は、菖蒲に本心を打ち明け、諒解を得たのであった。若武者は肖像画の制作を切り上げて帰ったが、そこに壺装束を着た瑠璃が現れて、嫉妬深い乱暴な夫に追いかけられて逃げてきたので助けてほしいと訴える。大将は家に瑠璃をかくまったが、その乱暴な夫が坂東武者であることを知り、驚きながらも瑠璃をなだめ、何とか丸く収める。家から壺装束を被って出てきた瑠璃と思しき女性と今後仲良くするように言って見送った大将であったが、なんとその壺装束を被った女は菖蒲であったのだ。まんまと一杯喰わされた大将は裁判に訴えようとするが、裁判官はおわら風の盆の準備に忙しく、まるで相手にしてくれない。そこで踊りが始まり、幕切れとなる。
金城学院大学名誉教授。
吉本隆明『共同幻想論』のフランス語訳者。『