三国志: 正史と小説の狭間

株式会社パンダ・パブリッシング
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 ■三国志に“もう一つの視点を提供する”1冊
『演義』と『正史』の違いだけでなく、多数の歴史書から“三国時代の実際”を解説していく。

『演義』はあくまでも物語だが、『正史』だけ歴史の真実ではない。
なぜなら陳寿も西晋の権力者に問題があることは書けなかったからだ。

「大三国志展」で学術アドバイザーを務めた著者が、曹操、劉備、諸葛亮などの群雄の実像から、三国時代の社会についてまでを広く紹介していく。

・実は『正史』は蜀を正統な漢王朝とし、呉は地方政権扱いにしている!?
・三国時代をもたらしたものは気候だった!?
・曹操にとって袁紹は“仲間”ではなく、“頭が上がらない庇護者”だった!?
・董卓はやりたい放題どころか、針のむしろ状態だった!?
・群雄割拠の時代を主導していたのは、袁術だった!?
・黄巾賊の残党を上手く利用できた者が生き残った!?――青州兵に東州兵
・蜀は商業立国だった!?――三国志の貨幣
・日本の税体系の基本は曹操が作り上げた!?
・諸葛亮と蔣琬、費禕・姜維政権の違いとは?――孔明死後の三国志

■目次
第一章 正史『三国志』と小説『三国志演義』
・「同時代史」の歴史書―『三国志』
・「蜀漢は正統であるか?」―陳寿の情念と三国のランキング
・陳寿『三国志』は“三国時代ダイジェスト”
・王沈『魏書』について
・魚豢『魏略』について
・韋昭『呉書』について
・裴松之とその注
・鼓吹曲と歴史書
・歴史から小説へ(宋~元)
・『三国志演義』
・〔追記一〕三国志と日本

第二章 後漢末期の混乱と曹操の登場
・三国時代の気候―進行する寒冷化
・三国時代の人口
・後漢末期の混乱―外戚・宦官・官僚の三つ巴バトル?
・祖父と孫―曹騰と曹操
・党錮の禁
・黄巾の乱
・“戦下手”?劉備
・“義兄弟?”劉備・関羽・張飛
・黄巾の乱収束後の混乱
・何進の登場と西園軍・牧伯制の導入、そして劉焉の入蜀
・何進の横死と宦官誅滅

第三章 西暦一九〇年代の主役―袁紹と袁術
・董卓の登場
・反董卓同盟軍の動向と董卓の戦略
・三国時代の貨幣論―「お金がない?」
・辺境の安定政権―公孫度と士燮
・反董卓同盟軍の空中分解
・董卓の死、そして曹操による「青州兵」“獲得”?
・袁紹・袁術の争いと劉虞の死
・曹操の大失態―徐州大虐殺
・劉焉・馬騰・韓遂の長安襲撃失敗と劉焉の死、そして劉璋政権の成立
・曹操の天子奉戴
・屯田制
・袁術・袁紹・呂布の動向
・『三国志』と仏教

第四章 官渡と赤壁―曹操の覇権と新世代の登場
・公孫瓚の死と官渡への道
・袁紹の死と曹操の河北平定、そして劉表・公孫度の動向
・三顧の礼と諸葛亮
・劉表と“後継者”曹沖の死、そして赤壁へ
・「赤壁」後の動向

第五章 遅れてきた「大物」・劉備と三国鼎立
・曹操の馬超討伐と劉備の益州出撃
・劉備の益州征服と曹操の転戦
・曹操の張魯征伐と道教
・荊州をめぐる冷戦
・曹操の魏王昇格と後継者問題、そして荊州をめぐる三つ巴バトル
・三国時代の「酒」
・三国時代の麻薬
・漢中王・劉備と関羽の“北伐”
・孫権の「裏切り」と関羽の死

第六章 「丞相」・諸葛亮の時代
・九品中正法の制定
・二帝並立と陳寿の記述
・関羽の仇討ち?―夷陵の戦い
・劉備の死と諸葛亮の政権掌握
・「君便ち自ら之を取れ」―張昭の場合
・諸葛亮の「独裁」体制の確立
・諸葛亮の南征と“西南シルク・ロード”
・そして、北伐へ
・諸葛亮の北伐戦略とは?
・第一次北伐と魏延の戦略
・「街亭」後の北伐
・涼州情勢の変化と五丈原の戦い―諸葛亮最後の賭け
・諸葛亮の軍事技術開発

第七章 司馬氏の台頭と三国時代の終焉
・諸葛亮没後の蜀漢―蔣琬政権の確立
・公孫氏政権の滅亡―「四国時代」の終焉
・邪馬台国・卑弥呼と三国の対外関係
・走馬楼呉簡
・呉・蜀漢の北伐体制と魏の曹爽・司馬懿政権
・蜀漢・西暦二四一年の北伐計画
・西暦二四三年―蔣琬政権の実質的終焉
・曹爽の専横と呉の後継者争い
・正始の政変
・司馬懿と孫権の死、そして呉と蜀漢の北伐
・司馬氏の権力確立と呉の混乱
・呉・蜀漢同盟の“密約”
・蜀漢の滅亡と魏晋禅譲
・晋の統一

* * * * *
本書は白帝社から2006年に発行された『三国志 正史と小説の狭間』に加筆・再編集したものです。
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About the author

1973年秋田県横手市生まれ。創価大学大学院にて、中国・三国時代の史学史を専攻。2014年まで創価大学文学部の非常勤講師として教鞭をふるう。また、創価高等学校の教壇にも立っており、現在公益財団法人東洋哲学研究所委嘱研究員として研究を続けている。また、2008年から2009年にかけて全国7都市で開催された東京富士美術館などでの「大三国志展」では学術アドバイザーとして監修を担当。

著書に『三国志 赤壁伝説』(白帝社)、『三国志 最強武将Top45』(ユナイテッド・ブックス)、『新説 「三国志」の虚構と真実』(小社)など、監修に『図解 三国志 群雄勢力マップ 詳細版』(スタンダーズ)がある。

Twitter:@tmitsuda3594
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Publisher
株式会社パンダ・パブリッシング
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Published on
Jun 21, 2017
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Pages
360
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Language
Japanese
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 ■表舞台に出ていない西郷の謎とは?
西郷に関わる伝説や逸話に焦点を当てて、“偉業の影に隠れた”西郷の本当の姿を解明する1冊!

・バツ2で、妻に逃げられていた?
・隆盛という名は間違っている!?
・遠島された島で、竜馬や勝と密会していた!?
・体だけでなく、アソコも大きかった><
・実は征韓論を主張してもおらず、論争に敗れて下野もしていない!?
・銅像は本当は似てない?

薩摩藩を主導して薩長同盟や江戸城無血開城を実現し、新政府でも廃藩置県といった大改革を断行するなど豪腕を奮った偉大な軍人・政治家。

しかし、これらは歴史の表舞台の出来事である。

西郷の生涯を振り返ると、実に謎多き人物であった。
その水面下や裏側では、西郷に何が起こっていたのか。

本書では、西郷にまつわる「謎」や「伝説」、そして「西郷を取り巻いていた背景」に注目して、血が通った生身の西郷はどのような人間だったのかを解明していく。
きっと、西郷の意外な一面や真実が見えてくるだろう。


■目次
謎1 なぜ名前を10回以上も変えたのか?
謎2 貧乏で最初の妻に逃げられていた!?
謎3 なぜ月照と入水事件を起こしたのか
謎4 奄美大島・沖永良部島で、勝海舟や坂本龍馬と密会していた!?
謎5 金玉が人の頭くらい巨大だった!?
謎6 西郷は犬をどのようにかわいがったか?
謎7 征韓論を主張せず、下野もしていなかった!?
謎8 死んで星になった!? 「西郷星伝説」を追う
謎9 なぜ自分の写真を1枚も残さなかったのか?
あなたの知っている「三国志」はもう古い!? 

[曹操]“袁紹の部下”で、袁紹の真似ばかりだった? 
[劉備]人望があったのは、一線級の軍才があったから? 
[孫策]急拡大できたのは父の威光ではなく、袁術の配下だったから? 
[周喩]孫策とは政治的な関係で、当初は袁術の配下? 
[呂布]董卓を殺した理由も出身地にあった? 
[袁術]実は「最も天下に近かった男」?? 

本書『新説 三国志の虚構と真実』の特徴

三国志研究家の満田剛氏が、「三国志演義」と「歴史書」で評価が違う英雄たちを解説しつつ、 
最新の歴史研究からわかった、これまでとは違う“新しい”人物像も紹介します。 

「KOEI三国志」や「三國無双」などのゲームや『横山三国志』『蒼天航路』などの漫画で一通り三国志を知り、“さらにもう一歩深く知りたい”と思っている人にお勧めです。 

例えば、曹操は意外とヘタレだった!?

曹操は、かつては善人・劉備を苦しめる極悪人でしたが、『蒼天航路』などによって評価が万能型ヒーローに変わってきました。 
このように時代と視点によって、人物評価には変わっていくものです。 

しかしこの“万能超人”という曹操像も、勝者として都合よく歴史を塗り替えた部分でもあります。 
昔からライバルとされてきた袁紹ですが、実際には曹操は袁紹にとってはライバルというほどの存在ではなく、長く“使いっ走りの部下”でした。 
ビジョンのあった袁紹に比べて、曹操はあまりに場当たり的で結局袁紹の真似ばかりでした。 
また、天下統一を目指し、それに反対した荀彧を自殺させた冷徹なダークヒーローとも言われますが、実際には逆で、赤壁に敗れるとすぐに天下を諦めて荀彧を呆れさせています。 

目次

■魏の章 
曹操 [演義] 悪の美学を貫く後漢末のアンチヒーロー 
   [史実] “袁紹の部下”で、袁紹の真似ばかりだった? 
夏侯惇[演義] 一騎討ちでも活躍した片目の猛将 
   [史実] 前線よりも後方支援や内政を担った 
夏侯淵[演義] 黄忠に斬られた曹操軍の古参武将 
   [史実] 「白地将軍」との酷評も、西方遠征には功績 
曹洪 [演義] 「やられ役」にされた曹軍の地味な功臣 
   [史実] 戦歴は堅実だが、“超ケチ”なトラブルメーカー 
于禁 [演義] 曹操の姑息な悪事も遂行する「懐刀の悪い奴」 
   [史実] 晩節を汚すも、初期は曹操軍の超主力武将 
臧覇 [演義] 呂布配下から曹操に下った地味な賊将 
   [史実] 青州兵を率い、青州・徐州を任された「影の大物」 
韓浩 [演義] 「やられ役」韓玄の弟で、同じく「やられ役」 
   [史実] 屯田制を提案、内政・軍事に有能な「肝っ玉参謀」 
陳登 [演義] 父とともに呂布を惑わした策士 
   [史実] 曹操や劉備が認め、孫権を撃破した「広陵の壁」 
荀彧 [演義] 数々の計略を授けた「曹操軍第一の軍師」 
   [史実] 人材を集め、曹操政権を支えた名族 
鍾繇 [演義] 馬超に長安を落とされた「存在感の薄い高官」 
   [史実] 伝説の書道家で、西を任された方面司令官 
曹丕 [演義] 相当に“S”の部分をもつ曹操の後継者 
   [史実] “戦争以外は”父譲りの多才さを発揮 
曹真 [演義] 翻弄され続けた「諸葛亮の引き立て役」 
   [史実] 諸葛亮を完封した有能な司令官 
司馬懿[演義] 諸葛亮にだけ勝てない「魏の秀才軍師」 
   [史実] 後世の脚色も多く、軍才には疑問符も残る 

■蜀の章 
劉備 [演義] 周りが助けてくれる“仁徳の人” 
   [史実] 一線級の軍才で蜀漢を築いた英雄 
関羽 [演義] 劉備を助けた、事実上の『演義』の主人公 
   [史実] 自尊心が高すぎて、荊州を守れなかった方面司令官 
張飛 [演義] 豪快で愛嬌豊かなトリックスター 
   [史実] 士大夫に媚びて、部下に厳しい嫌な奴 
糜竺 [演義] 温厚で、外交を担当した印象が薄い人 
   [史実] 私財を投げ打って 裸の劉備を支えた資産家 
馬超 [演義] 父を殺され曹操を追い詰めた猛将 
   [史実] 反逆を繰り返し身内全滅。劉備陣営では活躍なし 
趙雲 [演義] 関羽・張飛に次ぐ知勇兼備の将軍 
   [史実] 将軍というより、劉備の“護衛隊長” 
諸葛亮[演義] ほぼマジシャン状態の天才軍師 
   [史実] 司令官としても十分優秀、劉備後の蜀漢を独裁で支える 
劉禅 [演義] 蜀を滅亡に導いた“暗愚”の2代目 
   [史実] なんだかんだ30年も弱小国を保持 
劉封・孟達[演義] 関羽を嫌っていた(?)劉封/関羽を見殺しにさせた計算高い孟達 
     [史実] 劉家の都合に翻弄された劉封/裏切りが“脚色”されている孟達 
糜芳・士仁[演義] 荊州を明け渡し、再度蜀に下って殺された 
     [史実] 関羽を怖がり反目、その後も呉で存命 
孟獲 [演義] 七縦七擒で諸葛亮に心服した南蛮王 
   [史実] 降伏後に出世した“漢人”豪族? 
馬謖 [演義] 「泣いて馬謖を斬る」の若き幹部候補 
   [史実] 逃亡したから処刑された“登山家”? 
魏延 [演義] トラブルを引き起こす「叛骨の相」 
   [史実] 謀反人の汚名を受けた孤高の勇将 
姜維 [演義] 知勇兼備の諸葛亮の後継者 
   [史実] 北伐断行で滅亡を招いた猪武者 

■呉の章 
孫堅 [演義] 董卓軍を追い詰めた「孫呉政権の祖」 
   [史実] 独立勢力というよりは「袁術配下の一将軍」 
孫策 [演義] “独立してから”短期間で領土を拡大 
   [史実] 父の威光ではなく“袁術勢力の”後継者 
孫権 [演義] 戦争は不得手も、人材活用に長けた名君 
   [史実] 面子に拘らず国を維持、ただし戦略はなし? 
周喩 [演義] 優秀だが、諸葛亮の引き立て役 
   [史実] 孫策とは“政治的な関係”で、当初は袁術の配下? 
魯粛 [演義] 諸葛亮に振り回される“お人よし” 
   [史実] 三国時代を創った“大戦略家” 
陸遜 [演義] 夷陵で劉備を破った「書生上がり」 
   [史実] 呉を地方政権化させた方面司令官 
太史慈[演義] 呉で一、二の武勇を誇るも、張遼に針鼠にされる 
   [史実] 赤壁前に病没。独立勢力と同列に記載される 
張昭 [演義] 呉の内政と安定を担った名士 
   [史実] 孫権から疎まれ丞相になれず 

■後漢の章 
袁紹 [演義] 威厳はあるが、「優柔不断で小物な貴公子」 
   [史実] 曹操のライバルというより「支配下に置いていた庇護者」 
袁譚・袁熙・袁尚[演義] 英雄・袁紹の“残念な”子どもたち 
        [史実] 若く官僚となった袁譚、身内の味方は多かった袁尚 
田豊・沮授・郭図・審配[演義] 袁紹の下で“ずっとモメ続けた”軍師たち 
           [史実] 『[演義]』が描かない「河北派と河南派の対立」 
顔良・文醜[演義] 関羽の引き立て役となった「袁紹軍の二枚看板」 
     [史実] “名将かどうかもよくわからない”袁紹軍の将 
麴義 [演義] 公孫瓚戦で活躍したが「趙雲の引き立て役」 
   [史実] 河北制圧に最も貢献した「対騎兵のスペシャリスト」 
張角 [演義] 魔術的な力を持つ「宗教反乱の指導者」 
   [史実] 豪族・宦官とクーデターを計画した野心家 
董卓 [演義] 漢王朝を畏れず、残虐と悪行の限りを尽くす 
   [史実] 遷都で天下争いから脱落した「小心な破壊王」 
董承 [演義] 帝のために曹操暗殺を計画した「漢の忠臣」 
   [史実] したたかに生き抜いてきた「私欲の謀略家」 
呂布 [演義] 裏切りを重ねた「三国志」最強の武将 
   [史実] 強さの秘密は出身地の「并州騎兵」 
陳宮 [演義] 曹操との数奇な因縁が描かれる謀士 
   [史実] 呂布を完全には操縦できなかった策略家 
陶謙 [演義] 劉備に国を譲った「温厚な好々爺」 
   [史実] 丹陽兵を基に暗躍した「袁術・袁紹に次ぐ第三勢力」 
公孫瓚[演義] 温厚で影が薄く、袁紹に滅ぼされた「白馬将軍」 
   [史実] 異民族に強硬策を取り続けた“任侠派” 
袁術 [演義] 姑息で無能、救いようのない「偽皇帝」 
   [史実] 董卓の遷都後、「最も天下を動かした男」

 命と名誉を捨てて、破産状態の藩の再建に挑んだ家老たちがいた! 

どうやって歳入の40倍以上の借金を解消させたのか!? 

西郷隆盛や島津斉彬らが世に出る下地をつくった「名も無き家老たちのプロジェクトX」 

薩摩藩もかつては破産寸前だった!?なぜ薩摩藩は、幕末の大転換期をリードすることができたのかというと、大きな藩で経済的に余裕があっただと思う人も多いかもしれません。 

しかし、それは正しくありません。 
「島津の退き口」とも呼ばれた壮絶な退却劇を演じ、徳川家康にも一目置かせた島津家の薩摩藩ですが、江戸時代中期には、薩摩藩も他の多くの藩同様に経済的には困窮してしまっていたのです。 

そもそも薩摩藩の石高は数字上72万石ですが、痩せた国土のため、実質的には32万石程度に過ぎず、借金は歳入の40倍以上に膨れ上がっていました。 
もはや金を貸してくれる商人はおらず、家臣たちへの給料は1年以上も滞り、薩摩屋敷は雑草が生え放題だったのです。 

幕府からつぎつぎと命じられる無理難題、多額の借金。 
これらの問題に、自らの命と名誉を投げ打って立ち向かった3人の家老たちに焦点を当てます。 

目次第1章 藩の命運は「家老」にあり 
第2章 体を張って組織に尽くす―「宝暦治水」の指揮官・平田靭負 
第3章 私情を捨て、憎まれ役に徹す―倒産した財政の大改革・調所広郷 
第4章 組織を動かし時代を動かす―薩長同盟・大政奉還を主導・小松帯刀 


2017年12月20日 2版……誤字を修正しました。


 時代劇ではいつも、「将軍・綱吉に取り入り、善良な人々を苦しめる悪徳大名」とされてきた側用人・柳沢吉保。 

しかし彼は本当に悪い政治家だったのか? 本書はこの疑問を検証する。 


それと同時に、5代将軍・徳川綱吉や当時の元禄時代についても再検証する。 
教科書では、愚かな将軍・綱吉は犬に異常に執着して「生類憐れみの令」をつくり、民衆を苦しめたという。 
これも果たして本当のことだったのだろうか。 

綱吉の元禄時代とはまさに「経済の転換期」であった。 
武士は軍人から官僚への変身を求められ、さまざまな権力の争いが行なわれていた。 
その構造を理解することで、「なぜ柳沢吉保の悪名はでっち上げられたのか」が見えてくる。 

【目次】 
はじめに 柳沢吉保は本当に悪人だったのか 

第一章 吉保と綱吉 
綱吉と出会う/『松蔭日記』からひもとく出世物語/柳沢一族のルーツは武田家/吉保誕生/ 将軍継承外の綱吉/運命の初対面/祖先武田家の恩/仏教への信心目覚める/実母の存在を知る/棚ぼた将軍誕生/吉保の出世物語スタート 

第二章 将軍綱吉の実態 
厳しい制裁/周囲を恐れさせる執念深さ/学者将軍の善政/嫡男、徳松の死/大老堀田正俊刺殺の謎/側用人時代の到来 

第三章 生類憐みの令の真実 
エスカレートする生類憐みの令/生類憐れみの令の目的/五万人が処罰の真実/恐るべし活字文化/吉保と生類憐れみの令 

第四章 吉保を巡る謎 
長男・吉里は綱吉の隠し子か?/能力がなくても出世できたのか?/元禄バブル崩壊で求められる人材/綱吉は無能な将軍か?/寵愛を受けたの吉保だけ?/吉保は単なるごますり?/大抜擢されたのは吉保だけ?/賄賂の権化の素顔は?/お成りの目的は?/黄門様とは犬猿の仲? 

第五章 吉保の真の実力 
川越城主に/武蔵野の原野を農地に/荻生徂徠の登用/書物に残される吉保像/名君としての吉保/吉保と六義園/貨幣改鋳への誤解/黄門様も認める皇陵修理/柳沢邸での御前裁判/難事業をこなして大老格へ/頭の器量で女性を選ぶ/武田家存続に貢献 

第六章 忠臣蔵の人々 
即日切腹命令の真相/フィクションとは違う人物像/仇討ちへ追い込まれる/赤穂浪士の処遇を巡って/打首から切腹へ変更/ねじ曲げられた忠臣蔵 

第七章 負け組の悲願、甲府城主に 
松平の称号を授かる/賄賂禁止を願い出る/朝廷との友好関係/後継問題を取りまとめる/甲斐国を譲り受ける/甲府城主に/甲府城、城下町を整備/甲州八珍果を選定/甲斐八景による甲州振興 

第八章 将軍綱吉の死 
綱吉への三つのお願い/相次ぐ天災/綱吉病床に/綱吉薨去直後の隠居願い/「生類憐みの令」のその後 

第九章 柳沢一族の繁栄 
吉保隠居/将軍家宣、薨去/吉保逝去/甲府城主、吉里の善政/大和郡山への転封命令/大和郡山を金魚の産地に/繁栄する柳沢家の人々/なぜ吉保は悪役になったのか 

おわりに 三百年の無実の鬼、柳沢吉保


2017年12月20日 2版……誤字を修正しました。

あなたの知っている「三国志」はもう古い!? 

[曹操]“袁紹の部下”で、袁紹の真似ばかりだった? 
[劉備]人望があったのは、一線級の軍才があったから? 
[孫策]急拡大できたのは父の威光ではなく、袁術の配下だったから? 
[周喩]孫策とは政治的な関係で、当初は袁術の配下? 
[呂布]董卓を殺した理由も出身地にあった? 
[袁術]実は「最も天下に近かった男」?? 

本書『新説 三国志の虚構と真実』の特徴

三国志研究家の満田剛氏が、「三国志演義」と「歴史書」で評価が違う英雄たちを解説しつつ、 
最新の歴史研究からわかった、これまでとは違う“新しい”人物像も紹介します。 

「KOEI三国志」や「三國無双」などのゲームや『横山三国志』『蒼天航路』などの漫画で一通り三国志を知り、“さらにもう一歩深く知りたい”と思っている人にお勧めです。 

例えば、曹操は意外とヘタレだった!?

曹操は、かつては善人・劉備を苦しめる極悪人でしたが、『蒼天航路』などによって評価が万能型ヒーローに変わってきました。 
このように時代と視点によって、人物評価には変わっていくものです。 

しかしこの“万能超人”という曹操像も、勝者として都合よく歴史を塗り替えた部分でもあります。 
昔からライバルとされてきた袁紹ですが、実際には曹操は袁紹にとってはライバルというほどの存在ではなく、長く“使いっ走りの部下”でした。 
ビジョンのあった袁紹に比べて、曹操はあまりに場当たり的で結局袁紹の真似ばかりでした。 
また、天下統一を目指し、それに反対した荀彧を自殺させた冷徹なダークヒーローとも言われますが、実際には逆で、赤壁に敗れるとすぐに天下を諦めて荀彧を呆れさせています。 

目次

■魏の章 
曹操 [演義] 悪の美学を貫く後漢末のアンチヒーロー 
   [史実] “袁紹の部下”で、袁紹の真似ばかりだった? 
夏侯惇[演義] 一騎討ちでも活躍した片目の猛将 
   [史実] 前線よりも後方支援や内政を担った 
夏侯淵[演義] 黄忠に斬られた曹操軍の古参武将 
   [史実] 「白地将軍」との酷評も、西方遠征には功績 
曹洪 [演義] 「やられ役」にされた曹軍の地味な功臣 
   [史実] 戦歴は堅実だが、“超ケチ”なトラブルメーカー 
于禁 [演義] 曹操の姑息な悪事も遂行する「懐刀の悪い奴」 
   [史実] 晩節を汚すも、初期は曹操軍の超主力武将 
臧覇 [演義] 呂布配下から曹操に下った地味な賊将 
   [史実] 青州兵を率い、青州・徐州を任された「影の大物」 
韓浩 [演義] 「やられ役」韓玄の弟で、同じく「やられ役」 
   [史実] 屯田制を提案、内政・軍事に有能な「肝っ玉参謀」 
陳登 [演義] 父とともに呂布を惑わした策士 
   [史実] 曹操や劉備が認め、孫権を撃破した「広陵の壁」 
荀彧 [演義] 数々の計略を授けた「曹操軍第一の軍師」 
   [史実] 人材を集め、曹操政権を支えた名族 
鍾繇 [演義] 馬超に長安を落とされた「存在感の薄い高官」 
   [史実] 伝説の書道家で、西を任された方面司令官 
曹丕 [演義] 相当に“S”の部分をもつ曹操の後継者 
   [史実] “戦争以外は”父譲りの多才さを発揮 
曹真 [演義] 翻弄され続けた「諸葛亮の引き立て役」 
   [史実] 諸葛亮を完封した有能な司令官 
司馬懿[演義] 諸葛亮にだけ勝てない「魏の秀才軍師」 
   [史実] 後世の脚色も多く、軍才には疑問符も残る 

■蜀の章 
劉備 [演義] 周りが助けてくれる“仁徳の人” 
   [史実] 一線級の軍才で蜀漢を築いた英雄 
関羽 [演義] 劉備を助けた、事実上の『演義』の主人公 
   [史実] 自尊心が高すぎて、荊州を守れなかった方面司令官 
張飛 [演義] 豪快で愛嬌豊かなトリックスター 
   [史実] 士大夫に媚びて、部下に厳しい嫌な奴 
糜竺 [演義] 温厚で、外交を担当した印象が薄い人 
   [史実] 私財を投げ打って 裸の劉備を支えた資産家 
馬超 [演義] 父を殺され曹操を追い詰めた猛将 
   [史実] 反逆を繰り返し身内全滅。劉備陣営では活躍なし 
趙雲 [演義] 関羽・張飛に次ぐ知勇兼備の将軍 
   [史実] 将軍というより、劉備の“護衛隊長” 
諸葛亮[演義] ほぼマジシャン状態の天才軍師 
   [史実] 司令官としても十分優秀、劉備後の蜀漢を独裁で支える 
劉禅 [演義] 蜀を滅亡に導いた“暗愚”の2代目 
   [史実] なんだかんだ30年も弱小国を保持 
劉封・孟達[演義] 関羽を嫌っていた(?)劉封/関羽を見殺しにさせた計算高い孟達 
     [史実] 劉家の都合に翻弄された劉封/裏切りが“脚色”されている孟達 
糜芳・士仁[演義] 荊州を明け渡し、再度蜀に下って殺された 
     [史実] 関羽を怖がり反目、その後も呉で存命 
孟獲 [演義] 七縦七擒で諸葛亮に心服した南蛮王 
   [史実] 降伏後に出世した“漢人”豪族? 
馬謖 [演義] 「泣いて馬謖を斬る」の若き幹部候補 
   [史実] 逃亡したから処刑された“登山家”? 
魏延 [演義] トラブルを引き起こす「叛骨の相」 
   [史実] 謀反人の汚名を受けた孤高の勇将 
姜維 [演義] 知勇兼備の諸葛亮の後継者 
   [史実] 北伐断行で滅亡を招いた猪武者 

■呉の章 
孫堅 [演義] 董卓軍を追い詰めた「孫呉政権の祖」 
   [史実] 独立勢力というよりは「袁術配下の一将軍」 
孫策 [演義] “独立してから”短期間で領土を拡大 
   [史実] 父の威光ではなく“袁術勢力の”後継者 
孫権 [演義] 戦争は不得手も、人材活用に長けた名君 
   [史実] 面子に拘らず国を維持、ただし戦略はなし? 
周喩 [演義] 優秀だが、諸葛亮の引き立て役 
   [史実] 孫策とは“政治的な関係”で、当初は袁術の配下? 
魯粛 [演義] 諸葛亮に振り回される“お人よし” 
   [史実] 三国時代を創った“大戦略家” 
陸遜 [演義] 夷陵で劉備を破った「書生上がり」 
   [史実] 呉を地方政権化させた方面司令官 
太史慈[演義] 呉で一、二の武勇を誇るも、張遼に針鼠にされる 
   [史実] 赤壁前に病没。独立勢力と同列に記載される 
張昭 [演義] 呉の内政と安定を担った名士 
   [史実] 孫権から疎まれ丞相になれず 

■後漢の章 
袁紹 [演義] 威厳はあるが、「優柔不断で小物な貴公子」 
   [史実] 曹操のライバルというより「支配下に置いていた庇護者」 
袁譚・袁熙・袁尚[演義] 英雄・袁紹の“残念な”子どもたち 
        [史実] 若く官僚となった袁譚、身内の味方は多かった袁尚 
田豊・沮授・郭図・審配[演義] 袁紹の下で“ずっとモメ続けた”軍師たち 
           [史実] 『[演義]』が描かない「河北派と河南派の対立」 
顔良・文醜[演義] 関羽の引き立て役となった「袁紹軍の二枚看板」 
     [史実] “名将かどうかもよくわからない”袁紹軍の将 
麴義 [演義] 公孫瓚戦で活躍したが「趙雲の引き立て役」 
   [史実] 河北制圧に最も貢献した「対騎兵のスペシャリスト」 
張角 [演義] 魔術的な力を持つ「宗教反乱の指導者」 
   [史実] 豪族・宦官とクーデターを計画した野心家 
董卓 [演義] 漢王朝を畏れず、残虐と悪行の限りを尽くす 
   [史実] 遷都で天下争いから脱落した「小心な破壊王」 
董承 [演義] 帝のために曹操暗殺を計画した「漢の忠臣」 
   [史実] したたかに生き抜いてきた「私欲の謀略家」 
呂布 [演義] 裏切りを重ねた「三国志」最強の武将 
   [史実] 強さの秘密は出身地の「并州騎兵」 
陳宮 [演義] 曹操との数奇な因縁が描かれる謀士 
   [史実] 呂布を完全には操縦できなかった策略家 
陶謙 [演義] 劉備に国を譲った「温厚な好々爺」 
   [史実] 丹陽兵を基に暗躍した「袁術・袁紹に次ぐ第三勢力」 
公孫瓚[演義] 温厚で影が薄く、袁紹に滅ぼされた「白馬将軍」 
   [史実] 異民族に強硬策を取り続けた“任侠派” 
袁術 [演義] 姑息で無能、救いようのない「偽皇帝」 
   [史実] 董卓の遷都後、「最も天下を動かした男」

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