74年間歩んできた人生を振り返り、子ども、孫、次世代に残したいものを自由に書いていただきたいと胎内被爆者の会会員をはじめ全国の胎内被爆者の方へ原爆被害者団体、マスコミを通して呼びかけました。
その結果、埼玉、東京、岐阜、富山、福井、京都、奈良、兵庫、香川、愛媛、福岡、熊本、長崎、沖縄から応募があり、広島からは21人の方から体験記が寄せられ、合計42編の体験集となりました。
この体験記が次世代の方たちに何らかの示唆を与えられれば幸いと思っています。
原爆で父親や兄や姉をなくした人、熱線・爆風・放射線で傷ついた家族について書いた人、原爆で盲目となり、それでも子どもを産んだ母親、幼き頃母親を亡くした人、原爆学級への怒り、人権無視のABCCへの嫌悪感、被爆しているとして中絶させられた人、被爆の影響による病気で苦しんでいる人、被爆が子や孫に及ぼしている状況を訴えた人、胎内被爆者ということを隠してきた人など、「いのち、くらし、こころ」に何らかの被害を受けている胎内被爆者。74年の生きてきた証を率直に自分の言葉で綴っています。