◆内容紹介
(「はじめに」より)
プログラミングで接するドキュメントの少なからぬ量が英語で書かれています。コンピューターやソフトウェアの発展の中⼼がアメリカである点が⼤きな理由です。そのため、プログラミングのスキルを⾼めようとするならば、英語⼒も向上させる必要があります。
現在は機械翻訳の質が向上しつつあるため、機械翻訳を使えば英語⼒は不要だと考える⼈がいるかもしれません。しかしうまく翻訳できず、元の英⽂を読まなければならないケースは多々あります。さらに、たとえば英単語から作った関数名(例:parseInt())や変数名(例:allow_user_access)は機械翻訳できません。英語として読んで理解するしかないのです。
プログラミングをしようとするならば、英語は避けて通れない関⾨です。裏返して⾔うと、英語を習得できれば⼤きなアドバンテージになります。
本書で学べること本書では、プログラミング英語のリーディングを中⼼に学べます。またライティングにも少し触れています。
▼本書で学べること
本書では、プログラミング英語のリーディングを中⼼に学べます。またライティングにも少し触れています。
いわゆる英語の4技能としては、ほかにリスニングとスピーキングがあります。プログラマーであれば、新技術紹介の英語ビデオを視聴したり、海外カンファレンスに出かけて会話したりするケースはあります。しかし読み書きに⽐べると接する機会は少ないでしょう。そのため本書では、リスニングとスピーキングは対象外としています。
本書ではリーディングに注⼒していますが、そのリーディング⼒を⾼めるために語彙(英単語)の増強を重視しています。語彙は英語を読むための基礎です。もちろん語彙だけ知っていても英語は完璧に読めませんし書けません。しかし語彙を多く知っていれば、辞書を引く⼿間が省けますし、前述のように関数名や変数名を読んで理解したり、うまく命名したりできます。
◆対象読者
⾼校在学〜卒業程度の英語⼒を持っていて、プログラミングを学んでいる学⽣(専⾨学校や⼤学など)や、プログラミングを仕事にしている社会⼈(新⼈〜経験数年程度)を想定しています。
◆本書の構成
本書は⼤きく2つの部で構成されています。
第1部: ドキュメント・タイプ別解説
第1部では、プログラミングで接する機会が多いドキュメント・タイプについて解説しています。具体的には以下の4種類を1章ずつ取り上げています。
・ソースコード
・APIリファレンス
・マニュアル∕ヘルプ(使⽤許諾契約も含む)
・ユーザー・インターフェイス(UI)
第2部: プログラミング必須英単語
続く第2部では、覚えておくべき英単語を解説しています。語彙は英語を読み書きするための基礎であり、語彙⼒増強はプログラミング英語⼒の向上に⽋かせません。
◆目次
はじめに
【第1部 ドキュメント・タイプ別解説】
第1章 ソースコード
1-1. ソースコードで使われる英語
1-2. サンプルと解説
1-3. ソースコード英語の特徴(1) − 名前
1-4. ソースコード英語の特徴(2) − コメント
1-5. ソースコード英語の特徴(3) − コミット・メッセージ
1-6. 例題
第2章 APIリファレンス
2-1. サンプルと解説
2-2. APIリファレンス英語の特徴
2-3. 例題
第3章 マニュアル/ヘルプ
3-1.サンプルと解説
3-2. マニュアル/ヘルプ英語の特徴
3-3. 使用許諾契約英語の特徴
3-4. 例題
第4章 ユーザー・インターフェイス(UI)
4-1. サンプルと解説
4-2. UI英語の特徴
4-3. 例題
【第2部 プログラミング必須英単語】
第5章 ベーシック300
第6章 アドバンスト300
第7章 その他の英単語
IT分野の英語翻訳者。2017年から日本翻訳連盟(JTF)
著書に『アプリケーションをつくる英語』(達人出版会/