国土地理院の数値地図(地図画像)を外部ストレージに置いて表示するためのアプリです。
本質的にはただのUTMビュアです。
[CD-ROM 版の国土地理院地図画像をお持ちの方]
(1)地図画像を適当なフォルダにコピーします。TIFF画像のままでも表示可能ですが、PNG か JPG に変換した方が容量が小さくなります。
(2)CD-ROMの地図画像と同じかひとつ上の階層に「KANRI2K.CSV」というファイルがあります。これを画像と同じフォルダに入れます。古い版で「KANRI.CSV」しかない場合はそれでも動きますが、旧測地系対応なのでGPSで得た値とは数百メートルのずれが生じます。国土地理院のサイトにある MAPDSP42 という表示ソフトのオマケにKANRI.CSV変換ソフトがあるので、それで変換してください。
(3)当アプリを起動して、ドロワーメニューの「フォルダー指定」で画像等が入ったフォルダーを指定すれば、画像を表示します(指定した経緯度が画像に対応する範囲内であれば)。この時に全ての画像のサイズを確認するので、数が多いと意外と時間がかかります。CSVファイルが複数ある場合は「管理ファイル指定」から選べます。
[オンライン版電子地図25000など]
(1)管理ファイルはそのまま使えますが、注文の仕方によっては1画像ずつ別に生成されます。テキストエディタか表計算ソフトでひとつにまとめてください。1行目の項目名は残し、2行目以降に各地図画像のデータを貼り付けます。表計算ソフトを使う場合は「カンマ切り(CSV)」で保存してください。
(2)画像のファイル名が無駄に長い場合がありますが、管理ファイルの1カラム目にあるファイル名(1次または2次メッシュコード)に変えてください。
(3)PNGならば地図画像504dpi(縦横とも約1万ピクセル)でも、RAM 1GB あればそのまま表示可能です。メモリが足りない場合は、半分縮小で再度読み込みます。ただし二度読み込みを試行するので、TIFFだと30秒ほどかかります。それでも足りない時はエラーメッセージが出るので、画像部分をタッチして強制終了してください。普通に終わらせたのではメモリを解放しません。
[異なる縮尺の地図画像を一緒に用いる場合など]
(1)国土地理院の地図画像のKANRI.CSVは縮尺ごとに書式が異なり、さらに何度か仕様変更も行われていますが、1カラム目のファイル名、「図郭四隅緯経度」「図郭四隅UTM」「図郭四隅ファイル座標」、これらの位置を合わせれば、混用しても問題ありません(1行目項目名の「図郭四隅緯経度」でカラム位置を判別します)。四隅の経緯度指定がある場合のUTM 座標は、UTMであることを確認するためだけに使っているので、対角線の長さが1以上になっていればなんでもいいです。
(2)上から順番に検索します。小縮尺の大域図を最後に置けば、表示範囲外になることも少なくなります。
(3)UTMを用いた外国の地形図の地図画像でも、四隅の経緯度または四隅のUTM座標、画像上のピクセル座標が正しく分かれば、正しく表示します(ゾーンをはみ出る延伸部分は除く)。項目名に「中央子午線」を付け加えて、そこに経度を指定すれば、ユニバーサルでない横メルカトル図法(scale factor = 0.9996)やゾーン外への延伸でも正しく表示します(ニュージーランドLINZ 5万分の1地形図画像で確認済み)。図郭四隅経緯度が空白の場合、UTM座標と中央子午線で図郭を指定します(中央子午線は必須、False Northing, False Easting は無し)。「中央子午線」に ±200 を入れれば、符号に対応したUPS地図画像にも対応します。ただし「四隅のピクセル座標」が2ピクセルずれると「ずれた感」が意外とあるので、自分で読み取るのは意外と手間がかかります。
(4)UTM座標部分の対角線の長さが1未満の場合は正距円筒図法とみなして、経緯度で比例配分して位置決めします(埋め込みの世界地図みたいな感じです)。
(5)経緯度の対応がおおざっぱでいいのなら、他の図法でも使えます。北がおおよそ上の図なら経度180度をはさむ地図でも使えます。
(5)分秒を用いない簡易書式のサンプルと簡易地図も用意しました。
https://datum.link/mapvwra/mapvwra.html
(6)伊能図など四隅の経緯度が明らかでない地図も、表計算ソフトでどうにかなります。
https://datum.link/mapvwra/fitting.html
[その他]
(1)余白を隣接図で埋める事が出来ます(余白と隣接図があれば)。メモリをかなり使うので、6000x6000以上の場合は半分に縮小して表示します。また、バックグラウンドで実行するので、コア数が少ないと30秒くらいかかることがあります。図郭の切り方が変則的な場合や、新旧測地系の地形図画像を混用した場合は、余分な余白が紛れ込む場合があります。
(2)磁気の方向を表示できます。全磁気を円の半径に合わせて、画面に対して正射影したものです。画面を磁力線に対して平行にすれば円の半径になり、垂直にすれば線は引かれません。棒を透視図法で描いたように見えるかもしれませんが、正確な透視図法ではありません。長さに関しては正射影です。
(3)磁力線の強度は、最大3本表示される横線で表されます。内側が 22μT(地球表面でもっとも磁力線が弱い場所相当)、外側が66μT(地球表面でもっとも磁力が強い場所相当)、中間線は44μTです。22μT以下の場合は特に目印なしに、四角い枠だけがフラフラ浮いているように見えます。
(4)他アプリとの geo-Intent 送受信対応。固定ショートカットも作れます。固定ショートカットは geo-Intent を投げるだけなので、他のアプリも起動できますが、このアプリを削除すると全部消えます。
Aktualisiert am
17.02.2024