スワンプ・ウォーター

1947年 • 90分
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この映画について

ルノワールがアメリカに渡って作り上げた作品。罠師の男と、殺人の罪を掛けられた男との交流を描く。冤罪を被って、ジョージアのオケフェノキー湿原の奥深くに隠棲する男ブレナンが、血気に逸って迷い込んだ猟師のアンドリューズを助ける。父親(ヒューストン)から彼を敵視するよう吹き込まれていたアンドリューズは反省して、気狂いじみた人間狩りの標的となっていた彼を救い出し、父の側にあった不正を知る。名バイプレイヤー、ブレナンが珍しく主役を張って渾身の演技をみせ、その巧みさには舌を巻く。彼のたくましき原始生活にアンドリューズが加わっての飄然とした描写に、自由人ルノワールのタッチが活きる。興味深い辺境の因果話で、脚本(フォード作品でも知られるD・ニコルズ)のクセが強すぎる気もするが、そこが魅力でもある一篇。