尾崎俊介(大西信満)と妻のかなこ(真木よう子)は、緑豊かな渓谷で暮らしている。そんな長閑な町で起こった幼児殺害事件は、その実母が実行犯で逮捕されるというショッキングな結末で収束へ向かっていた。しかし、事件は一つの通報により新たな展開を見せる。実行犯である母親の共犯者として俊介に嫌疑がかけられたのだ。そしてこの通報をしたのは、妻かなこであった。
なぜ、妻は夫に罪を着せたのか。
事件の取材を続けていた週刊誌記者の渡辺(大森南朋)は、必要以上の生活品を持たず、まるで何かから隠れるようなふたりの暮らしに疑問を抱く。そして、衝撃の事実を知る。15年前に起きた残酷な事件の加害者が俊介であり、かなこが被害者だったのだ。
果たしてこの関係は憎しみか、償いか、それとも愛なのか。