雨宮修平は、ピアニストを目指す小学5年生。とある田舎町へ転校してきた修平は、さっそくガキ大将の“キンピラ”に難題をつきつけられる。学校近くの森の中にある音の出ない“壊れたピアノ”を弾いてこいと言うのだ。その修平のピンチを救ったのは、クラスメイトの一のノ瀬海。海は「あのピアノは音が出るんだ」と言い張り、キンピラと衝突、大ゲンカをしてしまう。
放課後、海は修平をその「ピアノの森」に誘う。森の奥には、美しい木漏れ日に照らされるグランドピアノがあった。そのピアノは、ピアノを習っている修平が弾こうとしても音が出ず、不思議な事に海には弾くことができるのだ。海が言う「このピアノはオレのピアノだ!」。裸足で自由奔放に森のピアノを弾く海。その音色は不思議と人をひきつけ、修平は激しく心を揺り動かされる。だが海は、「ピアノを習った事なんかないし、楽譜すら読めない」い言う。父のようなピアニストになるため、遊びもガマンして練習してきた修平には、海のような存在は衝撃だった。そして、修平は天才的な音楽の才能を持つ海にライバル心を抱き、海もピアノを弾く楽しさに目覚めていく! 友だちでありながらも、競い合う海と修平。二人の少年のピアノを巡る“熱い友情と感動のドラマ”が展開する!!(C)2007 一色まこと/「ピアノの森」製作委員会