魚が出てきた日

1967年 • 120分
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この映画について

ギリシャ映画界の巨匠M・カコヤニス(「その男ゾルバ」)が手掛けた異色SF。近未来の1972年(製作当時から5年先)、ギリシャの小島に二人のパイロットが不時着した。彼らは積んでいた2個の原爆と1個の金属製ケースを先に落下させておいたのだが、原爆は海中に、ケースはその島のどこかに落ちたままだ。当局に連絡を取ろうと右往左往するパイロットたちをよそに、ケースは山羊飼いの夫婦に拾われる。やがて島には軍関係者が変装して上陸、一方では発掘された遺跡を求めて考古学者一行も現れる。次第に増え始める観光客。パイロットは依然さまよい、山羊飼い夫婦は遂に金属製ケースの蓋を開ける事に成功する......。全編をかしましいコメディ・タッチで展開させつつ、金属製ケースをめぐるスリルを醸造、そして結末で一気に観ている者を突き放すというダイナミックな演出が圧倒的だ。