ドラゴン・ワールド

1994年 • 86分

この映画について

両親を亡くし、スコットランドの祖父に引き取られることになった少年。彼は森の中で妖精の国からやって来たドラゴンの子供と出会い友達になる。やがて15年の月日が流れ、逞しい青年と巨大な竜に成長した彼らの前にTVクルーが現れた。VTRに映されたドラゴンの姿を見た悪徳実業家は"ドラゴンワールド"なるテーマパークの開催を決定、税金に苦しむ青年の手から竜を奪い取ってしまう......。単なる「E.T.」のドラゴン版かと思いきや、なかなか丁寧に作られたジュヴナイル作品。幽玄としたスコットランド地方の描写（バグパイプのメロディがいいんだ）や、実物大の模型とモデル・アニメーション（デヴィッド・アレンが担当）を駆使したドラゴンなど、ファンタジーの雰囲気も上出来。最初から最後まで、ストーリー的にもきちんと一本筋が通っており、演出もそれに手堅く応えている。思わぬ拾い物である。