柴又とらやに一人の少年が現れる。「父ちゃんが死んだら寅さんの所に行け」と言われたという。あっけにとられた一同だが少年の世話をはじめた所に寅さんが帰って来る。母親が和歌山にいるという情報で少年を連れて寅さんは母親捜しに西下する。和歌の浦から吉野へ。吉野の宿で少年は高熱を発する。看病に大慌ての寅さん。しかしそれが縁で隣室にいた美女・隆子と知り合う。病に苦しむ少年を間に夫婦、親子の気分で一時を過す三人。やがて賢島で療養する母親を捜し当てたが少年は寅さんと別れたくないという。(C)1987 松竹株式会社