オーメン (吹替版)

ダミアン・ソーンは、戦場カメラマンとしてダマスカスにいた。30歳を迎えた日、現地の女性に聞き覚えのある言葉を投げかけられ、忘れていた子供時代の記憶がよみがえる。ダミアンは元恋人の協力を得て、亡き政治家の父が訪ねたという聖書学者の教え子に話を聞く。そして彼は、次第に自分の暗い運命を悟っていくのだった。

葬儀の日。ダミアンは理不尽な死に納得がいかず、神父に対し神への怒りをぶちまけてしまう。同じ日の晩、彼の元にはメギドの短剣を手にした刺客が迫っていた。その男の事故死に刑事はダミアンの関与を疑うが、現場に現れたアンが弁護士を名乗り彼を連れ帰る。彼女はついに、ダミアンに出生の秘密と自分の正体を告げる。

アンの自分に対する強い執着を知り、驚くダミアン。彼女の情報を求め、元大統領夫人の首席補佐官であるジョンを訪ねる。ジョンは若き旧友を表面上は温かく迎えながら、腹に一物抱えていた。彼はアンと同じ組織に属しているが、彼女の方針が気に入らないのだ。何も知らないダミアンは、次第にアンのペースにはまっていく。

相次ぐ死亡事故に、シェイ刑事はダミアンを怪しみ本格的に追究を始める。アンは彼に、ダミアンは子供の頃から不安定で、さらに戦場カメラマンの仕事で精神を病んでしまったのだと告げる。一方、シモーヌの周りでは不可思議な出来事が続いていた。彼女は、亡きケリーが何かを伝えようとしているのだと考えるが…。

ダミアンはＰＴＳＤの治療を受けようと退役軍人病院を訪ねる。そこには、彼が救った少年の父親でイラク帰還兵のアレックスがいた。彼はダミアンにある相談を持ちかける。その頃、シモーヌは数々の死亡事故へのダミアンの関与を疑い始めていた。そしてアンは、なかなか思いどおりにならない“我が子”にいら立ちを募らせる。

自殺未遂後に病院を退院したダミアンはある男に引き合わされ、驚くべき話を聞く。自分はアンが主張しているような存在ではないかもしれない。彼は希望を胸に真実を追い始めるが、周囲では不可思議な出来事が続く。シモーヌやアマニの言動もおかしい。そして、アンの悪事を暴こうと躍起になる彼の元に迫っていたのは…。

退院後、周囲への敵意を募らせ孤立を深めていくダミアン。訪れたライオンズの家で驚くべき事件が起こる。彼のパワーにおびえたライオンズはアンに助けを求めるが…。バチカンからはシスター・グレタが到着、シモーヌに協力を要請する。一方、シェイ刑事はプレストン校の寮でダミアンと同室だった男に話を聞いていた。

自分の暗い未来を予感しおびえるダミアン。担当医はサルトルを引用し、人生は自ら選ぶものだと説く。シェイ刑事からクレイの事件の話を聞き、ダミアンはかつての同級生チャールズ・パウエルの元へ。彼が語った内容は恐るべきものだった。同じ頃、シスター・グレタはアマニとシモーヌの話を聞き、アンの暗躍を知る。

ダミアンを疑い続けていたシェイ刑事は、署内でその言動が問題視され職務停止処分を受ける。ダミアンは救いを求めグレタに面会。彼女はついにメギドの短剣を手に取る。果たして悪魔祓いの行方は…。一方、グレタを見張っていたアンの娘ヴェロニカはケガで瀕死の状態。アンはその居所を聞き出そうとアマニを誘拐する。

姿を消したダミアンに対し、アーミテージ・グローバル社は大規模な捜索を行う。アマニもシスター・グレタも彼らに捕らわれて身動きがとれない。ダミアンはついに自らが持っている力をはっきりと理解し、シモーヌにも覚悟を伝える。彼はアンとライオンズの元に向かい、最後まで彼らの勢力と戦い抜こうとするが…。