沢田研二主演で1975年6月~9月にTBS系地上波で放送。20世紀最大の未解決事件のひとつ"三億円事件"を題材に、物語全編に暴力とエロチシズムを漂わせつつ、強奪犯の屈折した愛、そして挫折を描く。手口のあざやかさ、金額の多さ、忽然と消えた犯人・・・。現在もなお、多くの謎を残す"三億円・・・"は、これまでも幾多のドラマや映画の題材となり、その時代の旬な人物が犯人(らしき人物も含む)を演じてきた。沢田は"三億円・・・"の犯人・可門良を演じ、沢田ならではのどこか儚げな雰囲気、そして男の色気は、多くの"影"を抱える主人公の役柄に見事にはまる結果となった。物語は、実際の事件の時効"1975年12月10日"まで半年に迫った時点から始まり、各回の終わりに「三億円事件 時効まで あと○○日」という展開で進んでいった。プロデュースおよび演出は、「時間ですよ」シリーズや「寺内貫太郎一家」などの名作を手がけたテレビドラマ界の巨匠・久世光彦。劇中にある過激な表現等は、久世の反骨精神およびテレビドラマの表現の限界に挑む意図が反映され、当時注目を集めた。それにも関わらず「悪魔のようなあいつ」は、初回放送後1度も再放送がされず、テレビドラマファンの間では"幻の作品"と呼ばれていた。衝撃の問題作がついにTBSオンデマンドでよみがえる!