ピューリッツァ賞受賞作家ハーマン・ウォーク(「ケイン号の叛乱」)の原作をドラマ化した戦争大作。ナチスのポーランド侵攻、伊ムッソリーニの勢力拡大から、太平洋戦争勃発までを描いている。群像劇なので特定の主役はいないが、その中の一人であるR・ミッチャムが渋い好演を見せている。また、第二次大戦勃発から初期への国際的な政治バランスを克明に再現した演出も達者で、一時ブームとなったTVミニシリーズの最後の秀作と言って良い。クライマックスの真珠湾攻撃シーンを、それまで横行していた「トラ・トラ・トラ!」の流用を避け、全く新しく撮影し直しているのが称賛に値する。続編は「戦争と追憶」。