セメント樽の中の手紙(日本近代文学名作選26)

· 長尾奈奈, オトバンク · Ierunātājs: 長尾奈奈
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【日本近代文学名作選(26)】 葉山嘉樹(明治27年 - 昭和20年)による短編小説 「松戸与三はセメントあけをやっていた。外の部分は大して目立たなかったけれど、頭の毛と、鼻の下は、セメントで灰色に蔽われていた。彼は鼻の穴に指を突っ込んで、鉄筋コンクリートのように、鼻毛をしゃちこばらせている、コンクリートを除りたかったのだが一分間に十才ずつ吐き出す、コンクリートミキサーに、間に合わせるためには、とても指を鼻の穴に持って行く間はなかった。 彼は鼻の穴を気にしながら遂々十一時間、――その間に昼飯と三時休みと二度だけ休みがあったんだが、昼の時は腹の空いてる為めに、も一つはミキサーを掃除していて暇がなかったため、遂々鼻にまで手が届かなかった――の間、鼻を掃除しなかった。彼の鼻は石膏細工の鼻のように硬化したようだった。彼が仕舞時分に、ヘトヘトになった手で移した、セメントの樽から小さな木の箱が出た。」ーー 朗読:長尾奈奈 企画/制作:声の書店 協力:株式会社 仕事 (C)2024 声の書店.

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