北岡伸一 グローバルプレイヤーとしての日本の著者【講演CD:2院制における「ねじれ国会」と政党政治のあり方】

· 暦日会,オトバンク · Narrated by 北岡伸一(東京大学大学院法学政治学研究科・法学部教授)
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北岡伸一氏は政治学者として日本の政治を直視する一方、国連日本政府次席代表も務めるなど国際政治の大舞台でも活躍。

最近の「ねじれ国会」で衆院の権限が弱く、参院の権限が強くなっている現状を「これでは議院内閣制の本旨から外れている」と指摘。

特に参院の問責決議案で大臣が相次いで辞任し、さらに首相が退陣に追い込まれる事態は「参院が政権の生殺与奪権を持つことになりおかしい」と断じた。

また参院選等に敗けて首相が引責辞任するのは「衆院で多数を維持しているのに辞めろというのも議院内閣制の本旨に反する」とし「議院内閣制のもとでは衆院中心に政権は動くべきだ」と衆院の優位制を論じた。

「ねじれ現象」は今後も起こりうると予想した上で「これを乗り越えるために知恵を出すのが政治家の責任だ」と、
明治時代の政治状況などを例に連立政権の必要を説いた。

特に今回の東日本大震災では民主党と自民党による「連立政権で今後の復興に当たるのが国民のために果たす政治家の責任だ」と語り「大連立政権」の実現を強く求めた。

大政党同士の連立政権は「大政翼賛会」になりかねないとの批判もある。

これには「連立は2党以上で政権運営するので1党が独占することはないし、選挙を通じて競争が続けば問題はない」と強く反論した。

その場合「お互いがかばい合って批判を止めては困る」と指摘。

小選挙区の本場である英国でも非常時には大連立を組んでいることを紹介し、今や大震災の復興に向けて「政治力の結集は不可欠」と語り、私心を捨てて大連立政権に踏み出す必要を力説した。

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