内容紹介
オーディオブック シェイクスピアシリーズ第十二弾が新発売
読み聞かせでもなく、サウンドドラマでもない。
オーディオブックならではの圧倒的な表現力。
誰もが知っているはず"のシェイクスピア作品をダイジェストにして続々お届けします。
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「さあ、聞かせてくれ、郷《さと》の様子はどうだ? 君の恋人はどうしている、君の恋はどんな調子だ?」
「僕の恋話にうんざりしていたくせに。恋語りに興味がないのはお見通しだぞ。」
「いやあ、プローティアス。今や僕の人生は変わってしまった。白状しよう。僕は今、恋語りより他の語りをしたいとは思わない。今僕は、恋あればこそ、朝、昼、夕と飯を食い、眠れもするのだ。」
ヴェローナの都に、二人の若き紳士が住んでいた。ヴァレンタインとプローティアスという名であり、切れ目なき友情で長きにわたり堅く結ばれた間柄、共に学び、暇あらば共に過ごす。
ある朝、ヴァレンタインがプローティアスを訪ね、これよりミランに出立する由《よし》、暫しの別れを告げる。プローティアスが、友と離れまいと言葉尽くして説き伏せ引き留めんとするも、ヴァレンタインは耳を貸さない。
かくして佳き友ふたりは、変わらぬ友情を誓い合って別れる。
その後、プローティアスは父についた小さな嘘が元で、最愛の恋人ジューリアと離れ離れとなり、親友の待つミランに旅立つ。
無二の親友ヴァレンタインに再会したプローティアスが目にしたのは、ヴァレンタインの傍らに立つ絶世の美女シルヴィアだった・・・。
二人の友情は、ジューリアとの恋はどうなってしまうのか。
コミカルに紡がれた男の友情と、絡まった恋の行方や如何に!?
(1)小さな嘘・・・
(2)再会・・・
(3)裏切り・・・
(4)シルヴィアって誰?・・・
(5)再会・邂逅・種明かし・・・
解説 『心から許すとも、君を! シルヴィアへの僕の権利も皆、君に譲ろう!』
16世紀、数ある人間関係の中で最も崇高なものであるとされた「男性同士の友情」。
同時に、上流女性のマナーとしての「拒絶」が本作品の大きなテーマとされている。
プローティアスの非道なる裏切りに対してのヴァレンタインの寛大さは、
現代において到底理解ができないであろう点、
過剰なまでの女性の「拒絶」は、実際本心であるのか、駆け引きとしてのポーズであるのか、
我々には肌感覚として理解することは難しい。
シェイクスピア初期のロマンス劇と言われ、様々な理由から極端に上演回数の少なかった本作品を
からりとした笑いとともにオーディオドラマでお聴きいただきたい。
本シリーズは、シェイクスピアの世界を判りやすいダイジェスト版として、楽しみながら手軽に知ることができます。
→こんな人におすすめ
シェイクスピア作品に興味はあるが、全部読むのは面倒くさい
戯曲が中心なので、聴いた方が楽しめそう
英国の劇作家・詩人。1592年〜1612年ごろまで劇作家として活躍。四大悲劇「ハムレット」、「マクベス」、「オセロ」、「リア王」をはじめ、「ロミオとジュリエット」、「ヴェニスの商人」、「夏の夜の夢」、「ジュリアス・シーザー」など多くの傑作を残す。
Charles and Mary Lamb's TALES FROM SHAKESPEARE: THE TWO GENTLEMEN OF VERONA edited by Yu Okubo
【Story Teller】 幸本たつと
【Cast】
中脇力哉
桐原伸明
安田卓史
芝紗織
村上めぐみ
佐伯慎
西村健志
野口晃
鷹生唯空
【音楽・監修】
谷真人
http://www.masatotani.jp/