先生と生徒というのは、ある一定期間毎日会って同じ時間を共有しますが、担任が替わったり卒業、転校などでいきなり会えなくなってしまう関係です。
感謝の気持ちを伝えられないままに別れることになってしまい、連絡先も分からずに縁が切れる事も多いと思います。そんな「恩師」に対する伝えたかったけれど伝えられなかった感謝の気持ちが綴られています。
この本にある「先生」は手記を書いた方が子どもの頃に通った幼稚園、保育園、小学校、中学校、高校、大学、専門学校、病院内学級の指導員、部活動の顧問、スポーツ指導員、塾講師、習い事の先生、特別支援学級の先生、医者、少年院など児童矯正施設の指導員の事を示します。子どもの頃とは、一般的に大学卒業に相当する年齢ぐらいまでの事を示します。
先生という職業は本当に大変なお仕事だと思います。
先生や教育に対する批判の言葉や文章をよく見かけますし、私もイチ母親として周りのお母様から先生に対する悪口を聞く機会も多いです。
教育現場にいらっしゃる先生方は、私が知る以上に批判を受けて自信を無くし、疲れ切っているのかもしれません。
しかし、先生に対する感謝の気持ちを表す本というのは、ほとんどありません。著名な方が特定の先生に対して書いた本はたくさんありますが、大勢のかつての生徒さんが大勢のかつての恩師に対して感謝の気持ちを贈る本は、この本が初めてかもしれません。
この本が、多くの先生方に届きますように。
そして多くの生徒さん、かつての生徒さんにも届きますように。
この本を通じて一人でも多くの先生が「先生って仕事も悪くないよね」と思っていただけたら幸いです。
~本の前書きより~