有名画家の奇妙な依頼を受け、
私立探偵ビルは相棒リディアと美術業界に切り込んでいく――
傑作現代ハードボイルド!
「証明してくれよ、おれが犯人だと」銃を持って私立探偵ビル・スミスの家に押しかけてきた男はそう言った。彼の名はサム・テイバー。かつての依頼人で殺人者だ。収監された刑務所で絵の才能を見出されて仮釈放となり、現在は画家として活躍中。記憶も証拠もないが、最近ニューヨークで起きた二件の女性殺害事件は自分の犯行だと主張するサムの話の真偽を調べるため、ビルはサムと交流のある美術業界の関係者を相棒リディアと訪ねる。だがその矢先に、第三の犠牲者が……。必読の現代ハードボイルド〈リディア・チン&ビル・スミス〉シリーズ!
解説=吉野仁
1950年ニューヨーク生まれ。様々な職業を経て、
東京生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。英米文学翻訳家。