僕はこの夏を捧げた。
小さな町を揺るがす女性の失踪事件が、
高校生のボーディの運命を変える――
『償いの雪が降る』の著者の青春ミステリ!
ボーディはミズーリ州の田舎町で暮らす15歳の少年。父を亡くし母親と淋しい日々を送っている。高校に馴染めず、友達は一人もいない。静かすぎるその町で、最近大事件が起きた。町最大の企業〈ライク工業〉に勤める黒人女性が、不審な失踪を遂げたのだ。そんなとき、ボーディが慕う隣人ホークを保安官が訪ねてくる。女性は実はホークの知人で、ふたりのあいだには噂があったという。思いがけない事件が、ボーディの日常に不穏な影を落とす―。現実に悩みつつ、少年は鮮やかに成長する。『償いの雪が降る』の著者が贈る、心震える青春ミステリ!
解説=古山裕樹
アメリカ、ミズーリ州出身。
英米文学翻訳家。訳書にオコンネル『クリスマスに少女は還る』『