すご腕のスパイ、しがないサラリーマン、失恋した学生、世界をまたにかける企業戦士、人生に疲れた中年男、そして一国の首相まで……。ありとあらゆる映画の登場人物が手にするグラス、あるいはボトルのなかで、琥珀色の輝きを放つ「ウイスキー」。それはたんなる小道具としてだけではなく、ときには主役を食ったり、人物の心理状態を代弁したり、また物語の謎を解く重要な鍵になったりと、いわば“演技派の名脇役”として見ることもできます。スコッチ、アイリッシュ、バーボン、ジャパニーズなど種類・銘柄もさまざまに、本書ではそのようなウイスキーがフィーチャーされた映画47作品を取り上げ、軽妙な文章と映画の雰囲気を伝えるイラストで見どころを紹介。映画とお酒にまつわるコラムや映画作品リストも収録し、映画とウイスキーが2倍にも3倍にも楽しく、また美味しくなる内容になっています。