名品『煙の殺意』に匹敵する短編集
生誕90年記念出版第1弾
●なぜ犯人は殺害現場から電話を掛けたのか?「ダイヤル7」
●なぜ犯人は死体の身体中にトランプの札を仕込んだのか?「芍薬に孔雀」
●夫の殺害容疑をかけられた妻の真意「可愛い動機」
●友人が憧れるのは名前に「広重」という字が入る相手ばかり?「広重好み」
――驚きに満ちた珠玉の7編
かつて戸根市に存在した暴力団・北浦組と大門組は、事あるごとにいがみ合っていた。そんなある日、北浦組の組長が殺害される。鑑識の結果、殺害後の現場で犯人が電話を使った痕跡が見つかった。犯人はなぜすぐに立ち去らなかったのか、どこに電話を掛けたのか? 正統派犯人当て「ダイヤル7」。船上で起きた殺人事件。犯人はなぜ死体の身体中にトランプの札を仕込んだのか? トランプの名品〈ピーコック〉をめぐる謎を描く「芍薬に孔雀」など7編。貴方は必ず騙される! 奇術師としても名高い著者が贈る、ミステリの楽しみに満ちた傑作短編集。
【目次】
ダイヤル7
芍薬に孔雀
飛んでくる声
可愛い動機
金津の切符
広重好み
青泉さん
解説=櫻田智也
1933年東京生まれ。奇術師として69年に石田天海賞を受賞。