どこか懐かしい未来のSF物語
太陽系を巻き込んだ大戦争から数百年。
長い眠りから目覚めた戦闘用ロボットと人間たち、
そして1本のバラが、砂漠の街の片隅で出会う……
太陽系を巻き込んだ大戦争から数百年。宇宙への脱出を夢見て時間膨張爆弾の殻の買い手を探しているジャンク掘りの少年、それ自体がひとつの街のような移動隊商宿で旅をつづける少年、そして砂漠の巨大都市の片隅で古びた見慣れぬロボットと出会った女性。彼らの運命がひとつにより合わさるとき、かつて一夜にしてひとつの都市を滅ぼしたことのある戦闘ロボットが、長い眠りから目覚めて……。世界幻想文学大賞作家が贈る、どこか懐かしい未来の、ふしぎなSF物語。
解説=渡邊利道
1976年イスラエル生まれ、ロンドン在住。長編Osama(
翻訳家。訳書にウィルスン《時間封鎖》三部作、ウォルトン『