「あの夜、おまえが死ねばよかったのよ」
実の母親なら口が裂けても言えないはずの言葉を投げつけられ、
スルハーディ国の王女レイラは絶望して、逃げるように国を出た。
愛に飢えていた彼女は、行き着いたニューヨークのホテルで、
世にも美しい男性、ジェームズ・チャッツフィールドと出会い、
気づけば純潔を捧げていた──人肌のぬくもりが欲しい一心で。
数週間後、思いがけず妊娠が判明し、レイラは愕然とする。
一夜を共にした翌朝に別れたきりで、彼に連絡すら取れないのに……。
しかもなぜか彼女の妊娠が新聞に報じられてしまい、その直後、
怒りを露わにしたジェームズが突然現れた。「僕を罠にはめたのか?」