滅びたはずの創造主(ヒト)と
ぼくたちは出会った。
ロボットと人の織りなす一大叙事詩
『わたしたちの怪獣』の久永実木彦が贈る、
優しさと痛切さに満ちたデビュー作品
第8回創元SF短編賞受賞作を収録。
宇宙空間でのワープに際して生じる、空白の七十四秒間。この時間の存在を認識し、襲撃者の手から宇宙船を守ることができるのは、マ・フと呼ばれる人工知性だけだった――ひそやかな願いを抱いた人工知性の、静寂の宇宙空間での死闘を描き、第8回創元SF短編賞を受賞した表題作と、独特の自然にあふれた惑星Hを舞台に、乳白色をした8体のマ・フと人類の末裔が織りなす、美しくも苛烈な連作長編「マ・フ クロニクル」を収める。
【目次】
七十四秒の旋律と孤独
マ・フ クロニクル
一万年の午後
口風琴
恵まれ号 Ⅰ
恵まれ号 Ⅱ
巡礼の終わりに
文庫版解説=石井千湖
*本電子書籍は、『七十四秒の旋律と孤独』(創元SF文庫 2023年12月初版発行)を電子書籍化したものです。
東京都出身。2017年、「七十四秒の旋律と孤独」