事例で学ぶ 人を扱う工学研究の倫理: その研究、大丈夫?

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製品開発のプロセスの中では、使う立場の「人」が何らかの形でテストや評価に参加し、その製品の使いやすさや品質、安全性などについての新たな知見を得る活動を行います。そこには「研究」と呼ぶべき要素があり、特に人を対象として扱う研究活動においては、人権やハラスメントなど対象者に与える影響について注意しながら実施する必要があります。
現在、特に医学系を中心に急速に法規制類が整備されつつある反面、同じく人を扱う研究のなかでも、工学系や心理学系などの非医学系の関連領域においては混乱が生じてきています。本書は、「人」と「モノ」が関わる製品開発に既に携わっている人だけでなく、これから関連する研究を始める大学生や大学院生に読んでもらうことにより、このような状況の中であっても混乱に巻き込まれずに製品を評価する研究活動を実施し、よりよい製品開発に貢献いただくことを期待しています。
【目次】
第1章 人を扱う研究・開発・実務と倫理
1.1 人を扱う研究・開発・実務とは?
1.2 人を扱う研究倫理の工学系領域への適用
1.3 人を扱う研究倫理の浸透に向けて
1.4 演習問題

第2章 人を扱う研究における倫理的課題
2.1 一般的な倫理事項
2.2 データ収集のための刺激・環境条件や対象等と考慮すべき倫理的事項
2.3 配慮すべき倫理事項の具体例
2.4 研究開発現場で生じる倫理的課題の具体例と指針
2.5 研究開発論文から見える倫理的課題
2.6 社会の中における研究と研究倫理の例―ロボット研究を例として―
2.7 演習問題

第3章 人を扱う研究倫理に関する取り組み
3.1 人を扱う研究・開発・実務に関する指針・法規制類の整備
3.2 対象者の権利の保護
3.3 安全への配慮
3.4 研究計画の審査
3.5 倫理審査に関するQ&A
3.6 演習問題

第4章 これからの研究倫理
4.1 研究スタイルの大きな変化
4.2 オンラインシステム活用の研究倫理申請のポイント
4.3 研究倫理申請書や同意説明書のチェックリスト
4.4 演習問題

저자 정보

福住 伸一(ふくずみ しんいち)
国立研究開発法人理化学研究所革新知能統合研究センター 副チームリーダー
東京都立大学客員教授、公立千歳科学技術大学客員教授

西山 敏樹(にしやま としき)
東京都市大学都市生活学部・大学院環境情報学研究科准教授

梶谷 勇(かじたに いさむ)
国立研究開発法人産業技術総合研究所人間拡張研究センター主任研究員

北村 尊義(きたむら たかよし)
香川大学創造工学部造形・メディアデザインコース准教授

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