マルチフィジックス計算による腐食現象の解析

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本書は、腐食に関わる問題を抱えている研究者・技術者が、実験的な方法だけでは解決できない問題を、最近注目されているマルチフィジックス計算で解決する方法をやさしく提示することを目的としています。豊富な例を挙げ、マルチフィジックス計算により腐食現象を解明するための方法論を説明します。
第1章は腐食現象解析に必要な基礎理論、第2章は腐食現象、第3章はマルチフィジックス計算で実施する計算内容の解説、第4章は具体的な腐食問題のマルチフィジックス計算例を示しています。
マルチフィジックス計算を用いた腐食解析を実施しようと考える方の助けとなる一冊です。
【目次】
第1章 腐食現象の基礎となる理論
1.1 腐食現象とは
1.2 化学反応と電気化学反応
1.3 腐食反応
1.4 化学反応の平衡
1.5 化学反応の反応速度
1.6 電気化学反応の平衡
1.7 電気化学の反応速度
1.8 電解質溶液
1.9 溶液中イオンの化学反応
1.10 腐食反応の温度依存性

第2章 さまざまな腐食現象
2.1 均一腐食
2.2 マクロセル腐食
2.3 不働態
2.4 局部腐食(孔食)
2.5 局部腐食(すきま腐食)
2.6 淡水中での腐食
2.7 海水中での腐食
2.8 高温水中での腐食
2.9 大気腐食

第3章 腐食現象のマルチフィジックス計算
3.1 マルチフィジックス計算
3.2 電位電流分布の解析
3.3 シミュレーションのための電極反応
3.4 マクロセル腐食のシミュレーション
3.5 混成電位による腐食反応のシミュレーション
3.6 電位・電流分布と物質移動との連成計算
3.7 溶液内での化学反応との連成計算

第4章 腐食現象の解析
4.1 電気防食時の陽極の消耗量
4.2 Znメッキの防食作用
4.3 溶液内の流動と拡散層
4.4 SUS304鋼の孔食の成長過程
4.5 ステンレス鋼のすきま腐食
4.6 高温水中でのステンレス鋼表面の皮膜生成

About the author

1981年 大阪大学理学部化学科 修士課程修了、新日本製鐵株式会社 基礎研究所入社。鉄鋼材料の腐食防食の研究を実施する傍ら大阪大学工学研究科 博士(工学)を取得。
1997年 科学技術庁金属材料技術研究所に出向して国のプロジェクトにも参加。
2006年 日本原子力研究開発機構 原子力基礎工学研究センター勤務。
2018年 公益社団法人 腐食防食学会会長
現 在 東北大学客員教授

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