双子の愛娘の目の前で久蔵に飛びつくひとりの少女。
なにやら訳ありらしい久蔵の態度に大騒動の予感が……
大人気、お江戸妖怪ファンタジイ第4弾!
「おとっつぁん! 会いたかった!」おまきと名乗る少女は久蔵に飛びついてそう叫んだ。目に入れても痛くない双子の愛娘の目の前での出来事に呆然とする久蔵。だがよくよく話を聞いてみると、母親はかつて一緒に暮らしたことがある芸者。ゆえあってのこととはいえ、まったく身に覚えがないわけでもない。それでも娘として迎え入れることはできないと、いったんはおまきを帰したが……。久蔵の隠し子騒動に端を発した事態は、千吉や玉雪、果ては大妖たちまで巻きこむ大事に発展する。好調、お江戸妖怪ファンタジイ〈妖怪の子、育てます〉第4弾!
神奈川県生まれ。『水妖の森』でジュニア冒険小説大賞を受賞し、