影踏亭の怪談

大島清昭

juuni 2023 · 東京創元社

Teave selle e-raamatu kohta

四つの怪異が解かれるとき、あなたは見てはならないものを目にする

第17回ミステリーズ！新人賞受賞作ほか全四編

怪談×ミステリの最前線

僕の姉は怪談作家だ。本名にちなんだ呻木叫子というふざけた筆名で、専攻していた民俗学でのフィールドワークの経験を生かしたルポルタージュ形式の作品を発表している。ある日姉の自宅を訪ねた僕は、密室の中で両瞼を己の髪で縫い合わされて昏睡する姉を発見する。この常識を超えた怪事件は、彼女が取材中だった旅館〈影踏亭〉に出没する霊と関連しているのか？　姉を救う手掛かりを求めて宿へ調査に出向くことにした僕は、宿泊当夜に密室で起きた殺人事件の容疑者となってしまい……第17回ミステリーズ！新人賞受賞作ほか、全4編を収録。

【目次】

影踏亭の怪談

朧トンネルの怪談

ドロドロ坂の怪談

冷凍メロンの怪談

解説＝朝宮運河

Teave autori kohta

1982年栃木県生まれ。筑波大学大学院修士課程修了。2020年、「影踏亭の怪談」で第17回ミステリーズ！新人賞を受賞。主な著作に『現代幽霊論』『Jホラーの幽霊研究』『赤虫村の怪談』『地羊鬼の孤独』がある。