50余年にわたって稼ぎ続けてきたツワモノが、千変万化の相場で勝ち続ける極意を伝授。
カネの本質を知れば、幸運は「必然」になる!
【本文より】
本書には重要な基調とするものが二つある。一つは投機というものについての一貫した認識の仕方。もう一つは「人は誤りを免れ得ない」という可謬(かびゅう)論なる哲学上の命題である。「人は誰もが過ちを犯す」という可謬論の考え方は民主主義制度の淵源にもなったり、これがヘッジ機能の思想的根拠であり裁定取引の根拠でもある。本書は市場における行動の経済効率の大小・強弱を論ずることにのみ的を絞り、善悪や美醜の問題については、これを一切捨象する・大小・強弱であるからそれは物理的・数理的であって倫理学の世界ではないし、ましてや美学の世界でもないことを念押ししておきたい。
【内容】
文庫版まえがき 市場に振り回される弱きホモ・エコノミクス
序 儲けるためには教養が欠かせない
第一章 投機の源流
第二章 投機と市場経済のダイナミズム
第三章 景気理論に対する基本的スタンス
第四章 権力の力学
第五章 市場への挑戦
第六章 ヘッジファンドと可謬論
第七章 投機家列伝
文庫版あとがき 市場というジャングルを生き抜く四つのルール