のはしがきからはじまるトリッキーな長編ミステリ
大学受験直前の学園祭とクリスマス・パーティーで、
校歌に見立てた殺人!?
著者初期傑作シリーズ第3弾
高校3年生になった牧薩次と可能キリコのふたり。学業にそれぞれのクラブでの活動にと、青春を謳歌していた。大学受験直前の秋、彼らが通う西郊高校きっての秀才が校舎の3階から校庭に飛び降りた、はずなのに……。その遺体が発見されたのは、事件発覚から4時間も経ってからだった! さらに、クリスマス・パーティー会場での第二の事件。ともに校歌に沿った亡くなり方だと、薩次は気づく。“受験戦争”という言葉が一世を風靡した時代、ふたつの見立て殺人の真相とは? 『仮題・中学殺人事件』『盗作・高校殺人事件』に続く、シリーズ第3弾。
解説=市川憂人
1932年愛知県生まれ。名古屋大学卒業後、NHKを経て、