敗北への凱旋

· 東京創元社
電子書籍
240
ページ

この電子書籍について

ミステリ史上最高難度の、

そして最も美しい暗号。

昭和二十年八月十五日、

瓦礫と化した東京に降る、

白い夾竹桃の花――

終戦から二十年以上の時を経て、

戦時下の壮大な犯罪が暴かれる。


終戦から間もない降誕祭(クリスマス)前夜、焼け跡の残る横浜・中華街の片隅で、隻腕の男が他殺体となって見つかる。犯人と思しき女性は更に娼婦を殺したのち自らも崖に身を投げて、事件は終結したかに見えた。しかし、二十年以上の時を経て、奇妙な縁からひとりの小説家は、殺された隻腕の男が陸軍大尉で、才能あるピアニストでもあった事実を知る。戦争に音楽の道を断たれた男は、如何にして右腕を失い、名前を捨て、哀しき末路を辿ったのか。そして、遺された楽譜に仕組まれたメッセージとは──美しき暗号が戦時下の壮大な犯罪を浮かびあがらせる推理長編。

解説=米澤穂信

著者について

1948年愛知県生まれ。早稲田大学卒。78年「変調二人羽織」で第3回幻影城新人賞を受賞、79年に初の著書『暗色コメディ』を刊行する。81年「戻り川心中」が第34回日本推理作家協会賞を、84年『恋文』が第91回直木賞を受賞。2013年没。

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