
嶋和宏
はじめに自民党草案の特徴を述べて、本書のスタンスとしては、今年の参議院議員選挙の争点となりうる憲法改正の問題を非常に明快でわかりやすく説明しているといったところか。個人的に一番興味の湧いたパートは論議のメインともなる憲法第9条の部分だ。第九条改正の布石となる第46条の話はもちろんであるが、憲法から時代背景を読み取っていく本書のスタイルがなかなか興味深いのである。参議院議員選挙の前に本書で憲法と憲法の作られた時代背景をもう一度さらってみてもよいのかもしれない。
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