待ち受けていたのは絵画『キマイラ』に見立てたかのような不可能殺人の数々で……。
今最も注目される本格ミステリの書き手が放つ鮮烈なデビュー作!
第29回鮎川哲也賞受賞作
〈竜泉家の一族〉三部作、第一弾
マイスター・ホラを名乗る者の声に導かれ、2018年から1960年にタイムトラベルした加茂。瀕死の妻を救うためには、彼女の祖先である竜泉家の人々が殺害され、さらにその後土砂崩れにより一族のほとんどが亡くなった『死野の惨劇』の真相を解明し、阻止しなくてはならないのだという。惨劇が幕を開けた竜泉家の別荘で加茂に立ちはだかるのは、飾られていた絵画『キマイラ』に見立てたかのような不可能殺人の数々だった。果たして彼は、竜泉家の一族を呪いから解き放つことができるのか。今最も注目される本格ミステリの書き手が放つ、鮮烈なデビュー作! 第29回鮎川哲也賞受賞作。
解説=辻真先
1984年、兵庫県生まれ。京都大学卒。2019年『