書店×黒猫のコージー・ミステリ第1弾。
ニューヨーク、ブルックリンの書店を大叔母から相続した、三十代半ばのダーラ。その書店にはマスコットの黒猫ハムレットがいた。かごにかわいらしく丸まり、ゴロゴロと喉を鳴らして客を迎える――ことは決してなく、堂々と書棚を徘徊し、緑色の目で冷たく客を睥睨する黒猫が。ハムレットが気に入る従業員を確保できてほっとしたものの、ダーラはある工事現場で書店の常連客の死体を発見してしまう。その脇には動物の足跡。最近夜に外を出歩いているらしいハムレットのもの?!
【アリ・ブランドン】
アメリカ、テキサス州生まれ。オクラホマ大学でジャーナリズムを学ぶ。ダイアン・A・S・スタカート名義で〈探偵ダ・ヴィンチ〉シリーズを発表したほか、ヒストリカル・ロマンスをアレクサ・スマート、アンナ・ジェラードの名義でも発表。現在は南フロリダで暮らしている。
【越智睦】
東京外国語大学外国語学部ロシア語学科卒。英米文学翻訳家。訳書にサイファーズ『SEX AND THE CITY 2』がある。