【本書のポイント】
・深層学習による自動作曲技術の全体像を知る
・Colaboratoryを使った自動作曲のお試し
・データセットを多数紹介
機械学習による自動作曲(AI作曲)技術を解説した専門書です。機械学習やメディアアート関係の研究者、学生、音楽産業の技術者を主な読者対象として、現在の自動作曲技術をまとめています。また、実践要素(Python/Colaboratoryを使った自動作曲の実践)を設けて、情報科学の知識のないクリエイターやアマチュア作曲者、動画制作者などが自動作曲にチャレンジできるようにしました。
近年、画像生成を中心にAI(機械学習)によるメディア生成が注目を集めています。自動作曲はその名の通り、音楽を生成する技術で、近年では機械学習・深層学習による自動作曲・音楽分析が盛んに研究されています。
本書では、言語・音声などの従来の時系列データと異なる音楽データの特徴に基づく分析や、音声の生成のような「それっぽい」にとどまらない美的な質の学習方法や評価といった、音楽に特化した機械学習のアプローチを解説します。
読者は本書によって、現時点での深層学習による自動作曲の全体図を理解でき、またGoogleのMusic TransformerやOpenAIのJukeboxなど、最先端の重要モデルの仕組みや性能を学ぶことができます。自身のAI作曲の性能向上や実用性の改善を図ることが可能となります。
このような方におすすめ
◎人工知能による自動作曲技術に興味のある方
◎機械学習、メディアアート系の研究者、学生
◯音楽産業のエンジニア
◯クリエイター、アマチュア作曲者、動画制作者、ゲームクリエイター
◯人工知能の持つクリエイティビティに興味のある方
主要目次
第1章 AI による自動作曲とは
第2章 音楽の基礎知識
第3章 AI モデル
第4章 楽譜(MIDI)としての自動作曲 1:時系列学習による自動作曲
第5章 楽譜(MIDI)としての自動作曲 2:生成モデルによる自動楽曲
第6章 楽譜(MIDI)としての自動作曲 3:強化学習による自動作曲
第7章 波形としての自動作曲
第8章 データセットおよび評価指標
第9章 前処理とデータ拡張
第10章 AIの他の音楽分野への応用
第11章 まとめと今後の課題
参考文献
索引
シン アンドリュー(Andrew Shin)
AI 研究者兼フリーランス作曲家.現在,
著書に『ChatGPT 大規模言語モデルの進化と応用』(共著,リックテレコム,