読書界に衝撃を与えた三部作第二部登場
月桂樹の館で暮らす男の子ジェームズ。ある日館を逃げ出したジェームズは、フィルチングの町で、決して使うなと言われていた金貨でパンを買ってしまう。それがとんでもない事態を招くとも知らず……。物の声を聞く能力をもつクロッド・アイアマンガーと、勇敢な召使いのルーシー。世にも奇妙で怖ろしい運命に見舞われた二人の未来に待つのは? 堆塵館に何が起きているのか。著者本人によるイラスト満載。『堆塵館』で読書界に衝撃を与えた三部作第二部。
解説=深緑野分
【エドワード・ケアリー】
1970年にイングランド東部のノーフォーク州で生まれる。これまでに長篇小説『望楼館追想』(2000)『アルヴァとイルヴァ』(2003)を発表。イラストレーター、彫塑家としても国際的に活躍。現在はアメリカ合衆国テキサス州で妻と子供ふたりと暮らしている。妻はアメリカの作家エリザベス・マクラッケン。
【古屋美登里】
翻訳家。訳書にエドワード・ケアリー『望楼館追想』『アルヴァとイルヴァ』(以上、文藝春秋)、M・L・ステッドマン『海を照らす光』(ハヤカワepi文庫)、B・J・ホラーズ編『モンスターズ 現代アメリカ傑作短篇集』(白水社)、ダニエル・タメット『ぼくには数字が風景に見える』(講談社文庫)、デイヴィッド・フィンケル『帰還兵はなぜ自殺するのか』(亜紀書房)ほか。著書に『雑な読書』(シンコーミュージック)。