日々進化し続ける深層学習技術の基礎をなす知識や考え方を体系的に,応用を俯瞰的にまとめた教科書。
本書は、人工知能(AI)技術の一つである深層学習(ディープラーニング)の全体像を体系的にまとめた教科書です。
SNS、スマートスピーカー、画像診断、自動運転、……などなど、身のまわりには深層学習の技術や手法が広く応用されています。このことからもわかるように、深層学習は今日に至るまでさまざまな場面で成功を収めていますが、その技術や手法は、今現在も、非常に速いスピードで進歩し続けています。「以前は当たり前のように利用されていた技術が、ある日突然、それを上回る別の技術に置き換えられた」ということも十分にあり得ます。しかし、そのような深層学習技術の基礎には、普遍的かつ不変的な知識や考え方があります。
本書は、現代の深層学習の技術や手法を理解するうえで基礎となる知識や考え方を、必要に応じて数式を用い、詳細に解説しています。また、代表的な応用例として、画像、音声、自然言語の処理を俯瞰的に解説し、深層学習の全体像が理解できるように構成しました。論文や国際会議等で深層学習技術の最新動向を追うためのベースは、本書で十分に学ぶことができます。
このような方におすすめ
○情報系大学の学部生、大学院生、および教員
○企業や研究所に勤める若手の技術者、研究者
○深層学習(ディープラーニング)についてひととおり知りたい一般の方
主要目次
第1章 序論:深層学習登場の前と後
第2章 深層学習以前のパターン認識手法
第3章 深層学習ネットワーク
第4章 ネットワークの学習
第5章 学習のための技術
第6章 系列データへの対応
第7章 画像認識への適用
第8章 画像生成・変換への適用
第9章 音声処理への適用
第10章 自然言語処理への適用
第11章 マルチモーダル学習
柳井啓司(やない けいじ)
1997年 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了、
2003年 博士(工学)
2006年 電気通信大学電気通信学部情報工学科 助教授
2010年 電気通信大学大学院情報理工学研究科 准教授
2015年 電気通信大学大学院情報理工学研究科 教授(現職)
中鹿 亘(なかしか とおる)
2011年 神戸大学大学院工学研究科博士前期課程修了
2014年 神戸大学大学院システム情報学研究科博士後期課程修了 博士(工学)、神戸大学大学院システム情報学研究科 助教
2015年 電気通信大学大学院情報システム学研究科 助教
2020年 電気通信大学大学院情報理工学研究科 准教授(現職)
稲葉通将(いなば みちまさ)
2010年 名古屋大学大学院情報科学研究科博士前期課程修了
2012年 名古屋大学大学院情報科学研究科博士後期課程修了 博士(情報科学)、広島市立大学大学院情報科学研究科 助教
2019年 電気通信大学人工知能先端研究センター 准教授(現職)