Gonza the Spearman

1986 • 126 minutos
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出雲の国・松江藩の表小姓、笹野権三(郷ひろみ)は器量がよく、槍さばきのみごとさでは右に出る者がいない。その上、茶の道にも通じていた。彼は同家中の川側伴之丞(火野正平)の妹・お雪(田中美佐子)とやがては夫婦なると契っていたが、一日も早い祝言を迫るお雪ほどには性急に一家を構える情熱はなかった。江戸表から、主君に御世継が誕生したという吉報が届いた。国許では近隣の諸国一門を招き、振る舞いの馳走のため、真の台子の茶の湯がなされることになった。真の台子とは茶の湯の極意のことであり、茶の道で名を成せば立身出世の道も開ける。権三と伴之丞の茶道の師・浅香市之進(津村隆)が主君の供で江戸詰、国許は留守とあって、権三と伴之丞のうち一人が殿中饗応の真の台子を勤めることになった。権三は真の台子の伝授方を、市之進の妻・おさゐ(岩下志麻)に懇願する。おさゐは伝授の替わりに娘の菊(水島かおり)を貰ってくれと頼み、権三は承諾する。権三と入れちがいに、浅香家を訪れたお雪の乳母かおり(加藤治子)は、そんなこととは知らず、おさゐに権三とお雪の関係を打明け、その仲人を頼み込む。その夜ふけに、おさゐを訪ね伝授の巻物を披見した権三は、お雪のことで嫉妬するおさゐの狂態に悩まされ、帯を庭先に放り出される。その帯は、お雪が権三に贈ったものだった。おさゐに色仕掛けで伝授の巻物を奪い取ろうと庭先に忍び込んでいた伴之丞が帯を拾った。そして、伴之丞は不義密通を大声で叫んだ。おさゐと権三は世間への申訳も立たず、やむなく屋敷を出て、あてもなくどこかへ逃れていく…。