源氏物語(十二) 須磨(すま)

·
· パンローリング
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与謝野晶子による現代語訳を朗読しオーディオ化しました。

多様な人物たちの織り成す複雑な心理描写を、分かりやすく情感豊かに読み上げました。
またそれぞれの帖の冒頭では翻訳者の与謝野晶子が、その帖の内容を一首の歌にして見事に表現しています。

源氏物語は、紫式部によって書かれた全五十四帖から成る長編小説。

期間にして74年、四代の天皇の御代に渡る壮大な物語であり、
その文章の構成や美しさ、人物の心理描写の面などからも、
日本の文学史上最古にして最高傑作とも言われています。

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源氏物語 第十二帖 須磨(すま)

右大臣家の権勢の下、追い詰められた源氏は東宮の安全を
守るためにも、自ら須磨へと退去することを決意した。
左大臣家や親しい者に別れを告げ、紫の上には全財産を託した。

須磨の侘しい生活の中で、源氏は都の親しい人々と便りを交わす
ことによって、わずかな慰めとしていた。

そんななか、源氏の母である桐壺更衣の従兄弟にあたる明石の入道が、
源氏の須磨にいる噂を聞きつけ、娘を源氏に奉りたいと願う。

また都からは、今は宰相となっている頭中将が訪ねてきて、
再会を喜びながら一日を過ごした。

三月一日の巳の日、開運の祓いを行っていたとき、突然に激しい
嵐に襲われた。恐ろしくなった源氏は、これ以上の須磨での滞在には
堪えられないと思うようになった。


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