文豪たちの大胆不敵な新解釈、ふたたび!?
『雪国』はミステリ?
『蒲団』はライトノベル?
さらには『檸檬』や『金閣寺』を大胆不敵な解釈で解明する!
バー〈スリーバレー〉でめくるめく文学談義
文京区の長い路地を抜けるとバーだった。大学教授の曽根原は、ふと気づくとバー〈スリーバレー〉に足が向いている。女性バーテンダー・ミサキの魅力なのか、文学談義のせいなのかは判らない。ある晩、まだ客の少ない時間にミサキが繰り出した質問は、川端康成の『雪国』についてだった。登場人物の行動から『雪国』はミステリではないか、というミサキの疑問に、途中からまたしても入店してきた宮田が、珍妙な説を披露し始めて……。『雪国』に加え、田山花袋『蒲団』、梶井基次郎『檸檬』、三島由紀夫『金閣寺』と、日本文学界の名作の新解釈で贈る、鯨統一郎最新作。
1998年、『邪馬台国はどこですか?』でデビュー。『新・