これとともに、「沖縄日本兵に対する聴き取り調査」の結果も明らかにした。米軍は、日本軍心理を確かめるため比較的高学歴な兵士から聴き取り調査を行った。熾烈な戦場から生還できた兵士らは、自由に戦争観や天皇制等について意見を述べている。兵士らの答えは、軍人精神を表すとともに、国民一般の戦争観を表したものだろう。
なお、本書は「沖縄戦捕虜の証言」(2015年、紫峰出版)と対をなすものである。捕虜尋問証言や意識調査に寄り添い、兵士の叫びやつぶやきが感じられるだろう。
1949年 北海道生まれ
1974年 東洋大学社会学部応用社会学科卒業
1976年 東洋大学大学院社会学修士課程修了
琉球大学法文学部講師、助教授、教授を歴任
現在、沖縄戦関係を中心とした翻訳業に従事